『恋愛興味対象外』という本を読んだ話

先日kindleを買ったので電子書籍ストアを眺めていたら、こんな本を発見しました。

恋愛興味対象外
恋愛興味対象外
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浅夢堂 (2014-05-17)
売り上げランキング: 91,020

装丁もタイトルもなんとなく攻めてる感じの一冊ですが、発行元の浅夢堂さんの紹介ページを見てみると、

「恋愛に興味がない、興味を持ったことがない人…も存在している。
 一生涯、恋をしない・恋に興味がない人間も一定数この世には存在しているのだ。
 恋愛が興味の対象外だと言う人間の存在について」のあれこれ。
 彼らは、どんな思考をしているのか。どう扱われたいのか。どう扱ったら良いのか…などについての小文。(本文より一部抜粋)
asayumedou.silk.to

とのこと。

どうやら無性愛者(のようなもの)を自認する著者自らの意見を率直に綴った本のようで、これは自称アセクシャルブロガー(今決めました、今日から名乗ります)として買わねばと思ったので早速買って読んでみました。ちなみに私が読んだのは第二版で、初版からは若干の改定が入っているようです。

元々1時間あれば読みきれる分量の本なので引用は控えますが、「恋に興味がない人は存在する」の章にはじまり、「恋愛に興味が無い」というとなんらかのトラウマがあるのではないかと勘ぐられたりする……等々、著者の方が書かれている経験のほとんどが、私にとっては結構「あるある」でした。

世の中に対して言いたいことをまとめてくれた! と思える一冊です。

アセクシャルに関するまとまった文章量の読み物が世の中になかなか出ていない現状では貴重な本だと思います。

ただ、タイトルと表紙を見ればわかるように、この本、大分攻めています。

「恋をしない人間の方がもともとの原種ではないのか?」の章に至っては、ネタで言っているなら面白いけど本気ならちょっと激しすぎるんじゃないかな、と感じるレベルでした。所謂恋愛至上主義の人々にストレスが溜まっているのは正直めちゃくちゃわかるのですが、「恋愛者」と「非恋愛者」には(この本ではアセクシャルという単語ではなく「非恋愛者」という単語が使われています)優劣はないのですから、ここまでいってしまうとむしろ差別というか、ルサンチマンに受け取られかねないかもなあ、と思ってしまう表現も。(ただしネタなら結構面白い)

それと、同性愛者・トランスジェンダーの方への差別的単語(ホモ、おかまなど)を含んでいるので読まれる方は注意してください。むろん差別的な文脈で使われているわけではないので、恐らく著者の方に余りその辺りの知識が乏しかった結果の無自覚な表現だと思うのでそのうちこっそり問い合わせたいなあなどと思いつつ。

尖っているので人を選びそうですが、個人的にはとっても楽しく読める本でした。